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2012年5月20日 証言記録 東日本大震災  第5回 宮城県石巻市~北上川を遡った大津波~

岩手県を源流に石巻市内を流れ、追波湾へと注ぎ込む北上川。かつては河口から十数キロに渡り、かやぶきに使われるヨシ原が広がり、シジミやカキの養殖でも有名だった。あの日、津波は、大きく蛇行する北上川に、数回に渡って押し寄せ、河川沿いのほとんどの集落を飲み込んでいった。地震直後、河口の長面(ながつら)地区の人々は山へと避難を始めたが、真っ黒な巨大津波は取り残された老人たちを瞬く間に押し流した。命からがら山へ逃げた人も、四方を海に囲まれ、3日間にわたり孤立した。北上川を遡上した大津波におそわれた人々の証言を記録する。