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2020年5月18日(月)Asia Insight『韓国 段ボールを拾う高齢者たち』

OECD加盟国中、高齢者の貧困率が43.8%で1位の韓国。少子高齢化が進み、一人暮らしの高齢者はこの10年で約8割増加。一方で公的年金制度は成熟しておらず、国民年金の受給率は37%に満たない。更に景気低迷で若年層の経済事情も悪化、子世代からの支えにも頼れない。働きたいと思っても年令の制約と職場不足で、高齢者を取り巻く環境は厳しい。

そんな中、近年増えているのが、捨てられた段ボールを拾い生計を立てる高齢者たち。技術も、資格も、経験も必要ないため多くの高齢者がこの仕事を選ぶ。しかし、1日12時間段ボールを集めても得られるのは500円程度。さらにリヤカーを引きながら車道を行き来するため交通事故も絶えない。

番組では、そんな危険を背負いながらも収入でも得るために段ボール収集を続ける人たちや、それを支援する人たちを追う。厳しい冬、彼らの生活を通して韓国の高齢者が抱える苦悩を見つめ、同じ境遇の人たちと助け合いながら懸命に生きる姿を描く。

※2020年4月24日にNHK Worldで放送されたAsia Insightの日本語版です。
現地の取材は2020年2月に行われました。