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開き始めた衣装箱 〜伝統服に揺れる多民族国家・中国〜

中国で、漢民族の伝統衣装「漢服」が復活し始めた。古い歴史を持つ服だが、清朝支配下で弾圧され、以後近代化や文化大革命で忘却され、350年以上姿を消していた。今、大国としての自信を深めた中国人の思いが、ファッションの世界にも現れ始めているのだ。だが、漢服が消えることになった歴史も絡み、人口14億の9割以上を占める漢族の思いは、扱いが極めて厄介だ。多民族国家の運営に腐心する今の中国は、この問題にどう向き合っているのか。その現場を追う。