ローディング

空旅中国 始皇帝 永遠を求めて

広大な中国を初めて統一した男、秦の始皇帝。全土を掌握した後、彼は大陸を巡る長い旅に5回も出た。いまの西安近郊にあった咸陽の都を発ち、大勢の臣下・兵士を引き連れ、2200年も昔に、合わせて1万キロを超える壮大な紀行を敢行した。

途上にあるのは、秦が滅亡の淵に立たされた函谷関・皇帝が天の力を得る聖地「泰山」・山東半島で彼が出会った風景と人……。秦代にまで遡る“東洋のロック”や、さらに古くから受け継がれた地下住居、そして目も眩む絶壁の中腹にトンネルを掘り抜いた村人たち……瞠目の寄り道の数々が彩る。

天下巡遊の目的は、始皇帝が新たな風景と世界に出会う中で、変わって行った。果たして、それは何になり、そして果たされたのだろうか。宇崎竜童さんの語りが風となって、大権力者の旅路と、心の軌跡を追って飛ぶ。